ウイスキーの量を減らしても、値段は下げるべきではない。原価と価値と値段。

こんにちは、羽田です。

今日は私が関わっている店舗でのお話。

事の発端は、
以前から、お客様に「ここのハイボールは濃いね」とよく言われていた件。

実際に、私自身が試飲してみても、濃いのです。

ですので、サントリーの担当者の方に作り方を私がお伺いしました。

そうしたら、
サントリーが推奨する量の約1.5倍入れていることが判明。

こりゃあかん。
ということで、
すぐに変えることに決定。

明日から、角ハイボールの作り方は変わりますよー。

ということを各店舗に伝達しました。

そんな日の夜にある従業員から、
今まで○○円で売っていたハイボールのウイスキーの量をかなり減らすのだから、
それに応じて値下げするべきじゃないかと言われました。

ですが、その意見は棄却。

勿論、その従業員がお店の経営を前向きに考えてくれているのはすごい嬉しいのです。

これからも、どんどん意見を出して欲しいと思ってます。

ただ、全部採用できるかっていうとそういうわけではない。

今回の件で大事な考え方は、

お客さんは原価なんて気にしていない。

ってことです。

例えば、なんですけど、

口紅の原価って異次元なほどに安いんですよ。

いわゆるブランド物で、1つ5000円レベルの口紅でも、原価は20円程度です。

20円ですよ。20円。

その他、化粧水やスキンケア系のアイテムってすごく原価が安いです。

ただ、お客さん視点価値があるから、買うんです。

あとは、アイドルの握手会。

握手会も一回で1万円ぐらいザラにあります。

これもかなり高額なビジネスです。

ただ、原価は0円です。

それでも、そのアイドルの大ファンで絶対に生で会いたいから、1万円払って、握手会に行くわけです。

1万円レベルの価値を感じているから行くんです。

つまり、

お客さんは原価を見て、商品サービスを購入するわけではなく、どれだけ価値があるかどうか。これでしか商品サービスを見てません。

というわけで、

飲食店においても、値段を決めるときに一番大事なことは、お客さん視点、どれだけその料理、ドリンクに価値を感じるかどうかです。

原価率を30%で抑える。

という基準などを設けることよりも、お客さん視点で考えて値段を決めることの方が重要ですね。

ただ、僕も昔は、外食に行くのは馬鹿らしいと思っていたタイプです。

大学生の頃、都内のおしゃれな感じのバーに行ったことがあるのですが、

「生ビール一杯800円」

というメニューを見て、

生ビール800円とか高すぎやろ。こんなんに金払う奴らアホばかりだわ。

とか謎の発言をしていました。

繰り返しになりますが、原価とかどうでもええのです。

大事なことは、お客さんにどれだけ価値提供できているか。

これが全てです。

バーで800円の生ビールを飲みながら、好きな女の子と楽しい会話ができたら、それって絶大な価値があるわけです。

800円で可愛い女の子との話せるとかむしろ安くね?
ってなるわけです。

ちなみに、
余談ですが、
デートに特化したお店って儲かりやすいです。

高単価なビジネスモデルを構築しやすいからです。

こういうことは消費者視点で考えるべきなんですけど、

男は、デートに行くときって、値段とかあんまり気にしないんですよね。

少なくとも一人の外食よりは、高めでもいっか。

って考えます。

だから、コンセプト設計からカップルに好まれるお店に特化して、上手に情報発信やれば、ぼろ儲けできます。

バーの例でも、
男がデートスポットを探す際の消費者行動をリサーチした上で、
ネットにメディアを構築すれば、
仕掛け通り着てくれるわけですからね。

ま、色々考えて見て下さい。

話が逸れてきたので、戻しますね。

値段を決める際には、
お客さんに提供できている「価値」

それに加えて、お店の収益構造を念頭に置くこと。

これも大事です。

自分の店はドリンクで利益を出している店なのか?

それとも料理なのか?

私の店はドリンクで利益を出している店なので、
ドリンクの安易な値下げは絶対にできません。

逆に、料理はこだわりまくってます。

だから、客引き用です。

専門用語だと、フロントエンドの商品です。

ですが、こんな言葉覚える必要ないです。

大事なことは、単語を覚えることではなく、適切な思考を回せる材料を頭の中に入れておくことです。

僕も大学時代はポンコツで、毎日シャドウバースのことしか考えていないポンコツでしたが、

今では、飲食店経営のことでしたら、かなり喋れるようになってます。

知識をぶっ込んだからです。

それも、先人の優秀な人間の知識です。

本買いまくったり、情報に投資したり、直接お話をお伺いにいったり,

やれることは何でもやって、得た知識を素直に吸収してきました。

自分はポンコツだと思っていたからです。

世間のことを何も知らない生意気なだけの若者なんだから、自分なんて物は捨てて、ひたすらプロの知識に頼ってきました。

自分0。プロ100です。

ひたすら自分の脳みそをアップデートして、
良質な知識をインストールしまくってます。

今回の話でも、私がお店に関わる前から、サントリーさんにハイボールの作り方を懇切丁寧に教えていただいていたようなのですが、

「そんな作り方見たことない!」
「このお店はこのやり方で18年続いてきたんだ!」
「CMと作り方が違う!」

という謎のプライドが邪魔して、
ずっと濃いハイボールを提供し続けていたようです。

本当に勿体ないなって思います。

プライドって邪魔すぎます。

従業員として働いていても、
プライドが高すぎる人って一緒に働きづらいです。

例えば、
その人に足りないことを教えようとしても、メモをしない。その通り実戦してくれない。謎の自己流を出す。

大抵そんな感じで、訳分からない方向へ進んでいって、自爆してます。

経営も同じです。

余計なプライドが高すぎると、新しい視点、知識を受け入れることができなくて、どんどん破滅の道に進んでいってます。

僕は、そんな人達をたくさん見てきました。

お店の料理がすごい美味しいだけに本当に勿体ないんですよね。

悲しい気持ちになります。

うちのお店は美味しい料理を提供しているのに、なんで儲からないんだ!

と言う人。

言葉にしてなくても
内心思っている人は、自己流の道を歩みすぎです。

そこにプロのマーケティングの知識が加われば、一瞬で化けるのにな。って事例ばかりで、すごい勿体なく感じます。

本当に学んで進化して欲しいです。

適切な知識を得れば、本当に一瞬で化けますから。

市場を眺めていても、ライバルは本当に弱いです。

僕は、今後も絶対に滅びたくないので、毎日勉強して進化しまくります。

とりまこの記事を書いた後は、アイドル育成の本を読んで、人の教育について学んできます。

以上。

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